今回は、2025年Jリーグが開幕して、不調なチームである名古屋グランパスについて、少しだけ研究してみた。
第5節が終わった地点だが、最下位であるが、しかしチームは冬の移籍市場で、補強は的確に、しっかり行っていたと伺えた。
今回は、開幕戦の「vs川崎フロンターレ」の失点シーンを元にして、守備構築について、少し意見を共有していきたいと思う。
失点シーンや、ピンチのシーンで散見された課題
- 前線からのプレスがはまらない
- コンパクトな守備に持っていくことが出来ていない
- 2列目の選手の守備意識
以上3つが、特に散見された課題であると述べる。
失点シーンでは…
1失点目(左サイドからのフリーキック)
2失点目(右サイドを突破されてのクロス)
3失点目(左サイドからのクロスのこぼれ球)
4失点目(左サイドからのクロス)
という形となった。
では、なぜ、失点が続いてしまったのか、考えていきたい。
2失点目
まず大前提として、名古屋のボランチがサイドにつりだされてしまった。
ここでつり出されて、川崎側に起点を作られると、名古屋の守備陣はサイドにスライドせざるを得なくなり、逆サイドには特に広大なスペースが空いてしまう。
その後、逆サイドに展開されてしまい、コンパクトさを失った名古屋の守備組織は、完全に崩れてしまった。
これでは、名古屋のセンターバック間に広大なスペースが生まれてしまい、プレスバックも遅れると、ゴール前中央にタイミングよく走りこんでくる相手を捕まえるのは難しい。
3失点目
ここでは78分、川崎のスローインから左サイドを崩されての失点となったわけだが、失点シーン、川崎の相手ボランチにフリーでクロスを、バイタル付近から上げさせている。
時間と空間をこれだけ、相手にプレゼントしてしまうと、なかなか相手を捕まえるのは難しい。前線の選手の守備意識は、気になったシーンではあった。特に2列目の選手が、どの部分に守備に行くのか、はっきりさせないといけない。
はっきりさせる、というのは、相手のビルドアップ時のみならず、攻守におけるトランジションでも、同じことが言えるし、ポジションが入れ替わっている時など、特に選手間の連携面は非常に重要になってくる。
システム的には、2列目の名古屋の選手は、ある程度相手ボランチを限定するような守備をしないといけない。
4失点目
ここでは87分、左サイドを崩され、攻撃している川崎の選手5人に対し、守備側の名古屋は8人、にも関わらず簡単にゴールを割らせてしまった。
まず、川崎の前線の選手にボールが入ったとき、川崎の選手はどんどん2列目から飛び出すわけだが、これに対し、名古屋側は誰も反応が出来なかった。なぜか、これも同じ、川崎のサイドの選手に対し、名古屋のワイドの選手が対応するのか、それとも名古屋のボランチの選手がつり出されるのか、それとも名古屋の2列目の選手が下がって守備をするのか、しっかりと役割が明確になっていない。
これでは、次に出てくる相手、川崎の選手の動きが分かっていても、誰がどのポジションを取って、守備に行くのか、整理することは難しい。
もちろん、川崎のゴールを決めた宮城選手の技術は、素晴らしかったと言えよう。しかし、どのゴールにおいても、サイドから、守備体制が崩れてしまっている。
早急に見直さないと、J2降格が早くも、現実味を帯びてきても、おかしくはない。
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